ドアクローザーの調整・交換
ドアクローザーの調整・交換
ドアクローザー(油圧クローザー)は玄関ドアや扉の丁番側の上部に設置されている、バネと油圧でドアをスピードを調整しゆっくりと閉めるための装置で、プラケット・リンク・アーム・バネ・オイルダンバーの部品・パーツから構成されています。バネがドアを自動で閉まる役割を果たし、オイルダンバーが閉まる力を調整する役割を果たしてドアがゆっくり閉まる構造になっています。 マンションでも戸建てでも玄関ドアやリビング、トイレ、浴室など多くの場所に使用されていてパラレル型とスタンダード型があります。
オイルダンバーはオイルの名の通り、中に油が入っていてその油圧でバネを制御しています。ドアクローザーと一言で言っても多くのメーカー・種類がありますが、RYOBI(リョービ)やMIWA(ミワ)・NEWSTAR(ニュースター)・NHN(ニッカナ)などが有名です。
ドアクローザーが壊れる原因は大きく2つあります。
経年劣化による部品の消耗(自然・寿命によるもの)
ドアクローザーに限ったことではありませんが、すべての部品には寿命があり、長年使用し続けることで摩耗やバネやパッキンの劣化などが起こります。
ドアクローザーは高いところにあるためあまり調整や修理などしないことも多いものです。消耗による交換の一つの目安として「10年以上使用」が挙げられます。また家庭内で一番使うドアである玄関ドアには日頃から気を配っていたほうがよいでしょう。
部品への過度な負荷(人為的な原因によるもの)
ドアクローザーは玄関やリビングなどのドアをゆっくりと静かに閉めるためのものです。それを無理やり閉めようと力を加えたりすると故障の原因となり修理や交換が必要になります。大人は大丈夫でも子供のいたずらや遊びで調整が必要になることもあります。
玄関ドアクローザーにトラブルが起きた場合、どのように対処するかが悩ましい問題です。調整・修理で済むものなのか、はたまた交換しなければならないのか。そして最も悩ましいのが自分で修理すべきか?鍵やドアのプロに依頼したほうがよいのかという選択です。これは事実、多くのお客様から頂くご質問でもあります。簡単ですがご自身で交換する場合と、私達カギ・ドアの専門業者に依頼する時の違いを記したいと思います。
【お客様自身で交換・調整を依頼する場合】
ご自身でドアクローザー修理を行う最大のメリットは値段の安さにあります。日曜大工(DIY)の一環としてホームセンターや量販店に行けばパラレル型やスタンダード型の多くの種類、ドアクローザー・油圧クローザーのいろんな型番が販売されています。鍵屋・玄関ドアのプロに依頼すれば作業料金などが追加されるため、どうしても自分で作業するより割高になります。
デメリットとしては、ドアクローザー交換しか手段がないこと、また自己対応が出来なかった時に、うまく交換できなかったなど思わぬ2次被害にあい逆に費用や工数がかかる場合です。ドアクローザーの部品はアームやブラケット、リンクなど多くのパーツから構成されていますが、油漏れという明確なトラブルならまだしも、どこに故障・修理、調整が必要かはプロで無いと難しい判断です。また交換するにも作業方法を自己判断を得ないのもリスクになります。
【ドアのプロである鍵屋に交換・調整を依頼する場合】
私達のようなドアや鍵の専門業者に頼むメリットとしては、何と言ってもどんなトラブルにでも最適な解決方法をご提案できることです。
交換しようと思っていても、調整だけで済む場合もありますし、逆に修理を想定していたけれども想像以上にバネやネジの劣化が進んでいて長期的な経済・エコで交換が得策であることもあります。デメリットはご自身で作業するよりも割高になることです。ドアの専門業者に依頼して完全な交換・調整をするのが割高と判断するかどうかはそれぞれですが、やはりお客様自身で交換するよりは割高になるのは事実です。
鍵や窓をはじめ、どんなものでも修理や交換、メンテナンスを頼む場合にはシリアルナンバーなど品番を伝えることが多くあります。 それはメーカーでも出張修理専門の会社でも同様です。しかし実は玄関ドアなどに設置されている油圧ドアクローザーには品番がないことをご存知でしたか? それはクローザーは様々な部品を組み合わせることで作られているためです。そのためパーツの品番は明記せれているものの、「ドアクローザー」単体としての品番はないことが多いのです。
実はここにドアクローザーの交換や調整の盲点があります。多種多様なクローザーもはたから見ればどれも同じに見えます。品番があれば店舗やネットで購入して交換することも容易いのですが、それがないとなれば選択は困難を極めます。 よくあるご相談として同じようなドアクローザーを購入したが交換しようとしたところ、全然うまく行かないという内容です。玄関やトイレ、至る所にあるドアだけれど、日頃気にしないのがクローザーでもあります。縁の下の力持ちであるこのパーツは今後の生活で長いお付き合いとなるものです。ドアクローザーの調整や交換、はたまた修理をご検討の際は、このことを理解しておくと後悔が少ないのではないでしょうか