通常ロックされている状態ではボルトバーを解錠方向に動かそうにもダイヤル錠よりカンヌキが出ており、ボルトバーは動けません。不正解錠法としてこのボルトバーの動きを阻む錠箱をハンマーなどで金庫外側から内側に押し込むことによって、錠箱自体の位置を動かしてしまい解錠します。かなりの力がいりますが、カンヌキが手前(金庫奥側)に15mm程動けばボルトバーがカンヌキをかわす事ができるので解錠方向に動きます。そこでメーカーが考えたのがリロッキング装置です。メーカーによって異なりますが錠箱の左側にツメなどが出て、リロッキング装置を固定しています。錠箱が金庫外側より内側に10mmでも移動されると、錠箱のツメにスプリングの力で乗っかっているリロッキング装置が働き、すぐさま下に落ち込みます。すると、今度は錠箱のカンヌキは邪魔にならなくても、リロッキング装置がボルトバーの動きを阻むことになるわけです。ちなみにこのリロッキング装置は一般的なものであり、クマヒラ金庫などはさらに精巧に作られています。リロッキング装置が作動するとより解錠が困難になります。